スタッフみんなで日々の出来事をつづっています。

事業所得

1.事業所得とは?
 
  事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業
  その他の事業で一定のものから生ずる所得をいいます。
 
  (注1)事業から生ずる所得の区分
      ・不動産等の貸付業 ・・・ 不動産所得
      ・林業(保有期間5年超)・・・ 山林所得
      ・その他の事業 ・・・ 事業所得
 
  (注2)事業付随収入
      以下のものは事業付随収入として事業所得となります。
      ①商品の空箱等の売却収入
      ②従業員宿舎の家賃収入
      ③取引先や使用人に対する貸付金利子
      ④事業用資産の購入に伴って受ける景品等
      ⑤事業用固定資産に係る固定資産税の前納報奨金
      ⑥少額減価償却資産、一括償却資産の譲渡収入
       (業務の性質上基本的に重要な資産を除く)
 
  (注3)事業所得とならないもの
      以下のものは事業所得となりません。
      ①事業用資金を預金した場合の利子 ・・・ 利子所得
      ②取引先の株式の配当 ・・・ 配当所得
      ③事業用固定資産の譲渡による所得 ・・・ 譲渡所得
 
 
 
2.事業所得の計算
 
  総収入金額-必要経費-青色申告特別控除(10万円or65万円)
 
 
 
3.総収入金額の詳細
 
 (1)認識のタイミング
    ①棚卸資産の販売 ・・・ 引渡日
    ②請負による収益 ・・・ イ.物の引渡あり → 引渡日
                 ロ.物の引渡なし → 完了日
 
    ※ その他要件を満たした場合は、延払基準や工事進行基準の
      適用も認められます。
 
 (2)棚卸資産の家事消費
    棚卸資産を家事のために消費した場合は、次の金額を
    総収入金額に算入する。
    イ.取得価額
    ロ.通常の販売価額×70%
    ハ.イとロのいずれか多い金額
 
 (3)棚卸資産の贈与、低額譲渡
    棚卸資産を贈与したり、低額譲渡した場合には
    次の区分に応じそれぞれの金額を総収入金額に算入する。
    ①贈与
     イ.取得価額
     ロ.通常の販売価額×70%
     ハ.イとロのいずれか多い金額
    ②低額譲渡(通常の販売価額×70%未満での販売)
     通常の販売価額×70%-譲渡対価
     ※ただし、型崩れ等や広告宣伝のための値引販売、
      金融上の換金処分の場合は低額譲渡となりません。
 
 
 
4.必要経費
 
 (1)売上原価
 

            ①「年初棚卸高+当年仕入高-年末棚卸高(実地棚卸)」で計算します。

 

       ②年末棚卸高の評価方法は次のイとロの中から選定し、

               開業年の確定申告期限までに届出をします。

        イ.原価法or※低価法

        ※低価法は青色申告者のみ

        ロ.個別法、先入先出法、総平均法、移動平均法、最終仕入原価法

         売価還元法

 

       ③届出がされなかった場合は「最終仕入原価法による原価法」

              によります。

 

      ④評価方法を変更したいときは、変更したい年の3月15日までに

        変更申請書を提出し、税務署長の承認を受ける必要があります。

 

      ⑤次の場合には年末における処分可能価額を期末評価額とできます。

       イ.災害による著しい損傷

       ロ.著しい陳腐化

       ハ.破損、型崩れ等

 

 (2)減価償却費
 (3)繰延資産償却
 (4)資産損失
 (5)貸倒損失
 (6)貸倒引当金の繰入額
    ①個別評価貸金等(白色申告でも可)
    ②一括評価貸金(青色申告の特典)
 (7)青色事業専従者給与・事業専従者控除
 (8)その他必要経費に関する留意事項
   ①事業主の通勤費
    住所と事業場が離れている理由が事業場の要請に基づく場合は
    必要経費ですが、専ら家庭の事情による場合は必要経費に
    なりません。公共交通機関を利用している場合にはその費用が
    必要経費となり、車で通勤している場合にはガソリン代を
    事業用と家事用に区分したうえで、事業用部分は必要経費に
    算入します。
 
   ②所得税・住民税・事業税
    所得税と住民税は必要経費に算入されませんが
    事業税は必要経費に算入されます。
 
   ③生命保険の保険料
    イ.従業員を被保険者とする場合
     1)定期保険 ・・・ 必要経費になります。
     2)養老保険 ・・・ 2分の1だけ必要経費になります。
    ロ.事業主を被保険者とする場合
     必要経費になりません。(生命保険料控除の対象となります)
 
  ④事業主の特別加入の労災保険料
   必要経費になりません。(社会保険料控除の対象となります)
 
  ⑤中小企業倒産防止共済の掛金
   必要経費になります。
 
  ⑥小規模企業共済の掛金
   必要経費になりません。(小規模企業共済等掛金控除の対象となります)
 
  ⑦信用保証協会の保証料
   期間の経過に応じて必要経費になります。
   未経過期間の分は前払費用とします。
 
 
5.同一生計親族が事業から受ける対価
 (1)事業主側
   ①同一生計親族に支払う対価は必要経費になりません。
   ②その親族の必要経費に算入されるべき金額を
    事業主の必要経費に算入します。
 (2)親族側
    支払いを受けた対価も、その費用もないものとみなします。
 (3)具体例
    事業主である長男が同一生計の父所有の建物を賃借し
    父に家賃を月10万円支払っている場合
    この建物に係る経費として
    ・減価償却費が20万円
    ・固定資産税が8万円
    発生しているとします。
   ①事業主である長男の事業所得の必要経費
    20万円+8万円=28万円
   ②父の不動産所得
    受け取った家賃年間120万円及び
    減価償却費・固定資産税はいずれもないものと
    みなします。
 
 
税理士 名古屋/名古屋の税理士法人スプラウト
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>