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雑所得

 利子所得配当所得不動産所得事業所得、山林所得、
 給与所得退職所得譲渡所得一時所得のいずれにも
 該当しないものは雑所得とされます。
 
 
1.雑所得の例示
 
 (1)総合課税のもの
 
   ①公的年金等
    イ.老齢基礎年金(付加年金を含む)、老齢厚生年金
    ロ.老齢国民年金基金、老齢厚生年金基金
    ハ.中小企業退職金共済分割退職金、
      特定退職金共済年金
    ニ.小規模企業共済分割共済金
    ホ.確定給付企業年金、確定拠出老齢給付年金
    ヘ.農業者老齢年金、農業者年金基金年金等
    ト.国家公務員等退職共済年金
    チ.普通恩給
 
   ②その他
    イ.生命保険契約等に基づく年金
    ロ.損害保険契約等に基づく年金
    ハ.還付加算金
    ニ.株主優待券
    ホ.裁判員報酬
    ヘ.友人に対する貸付金利子
    ト.法人の役員等の社内預金の利子
    チ.原稿料、印税、講演料に係る所得
     (事業所得になる場合を除く)
    リ.アフィリエイト、ネットオークションの収入
     (生活用動産の譲渡収入を除く)
    ヌ.先物取引の差金決済に係る所得(FX取引など)
    ル.外貨預金の為替差損益
     (為替予約をしていない場合)
 
 (2)源泉分離課税のもの
   次のものは、源泉徴収税額だけで課税が完結するため
   確定申告不要です。
   ①定期積金の給付補てん金
   ②割引債の償還差益
   ③外貨預金の為替差損益(為替予約をした場合)
   ④金貯蓄口座の利益
   ⑤抵当証券の利子
 
 
 
2.非課税となるもの
 
 (1)遺族基礎年金、寡婦年金
 (2)遺族厚生年金、遺族共済年金
 (3)遺族企業年金
 (4)障害基礎年金
 (5)障害厚生年金、障害共済年金
 (6)増加恩給
 (7)労働基準法、労災保険法による年金給付
 (8)文化功労者年金
 (9)心身障害者扶養共済制度の年金
 
 
 
3.収入計上時期
 
 (1)公的年金等
    支給日
 
 (2)その他
    他の所得に準じて判定した日
 
 
4.雑所得の計算
 
 (1)公的年金等
 
   収入金額-公的年金等控除額(注)=公的年金等に
   係る雑所得
 
  (注)公的年金等控除額(年齢は年末時点で判定します)
    ①65歳以上
       収入金額       公的年金等控除額
          330万円以下      120万円
     330万円超410万円以下  37万5千円+収入金額×25%
     410万円超770万円以下  78万5千円+収入金額×15%
     770万円超        155万5千円+収入金額×5%
 
    ②65歳未満
        収入金額      公的年金等控除額
          130万円以下     70万円
     130万円超410万円以下  37万5千円+収入金額×25%
     410万円超770万円以下  78万5千円+収入金額×15%
     770万円超        155万5千円+収入金額×5%
 
 (2)その他の雑所得
 
    総収入金額-必要経費=その他の雑所得
 
 
 (3)(1)+(2)=雑所得の金額
 
 
5.公的年金等についての確定申告
 
  以前は公的年金等を受けている方は確定申告をする
  必要がありましたが、法改正により平成23年分からは、
  その年の公的年金等に係る収入金額が400万円以下であり、
  かつ公的年金等による雑所得以外の所得金額が20万円以下
  の場合には確定申告をする必要がなくなりました。
   ただし、医療費控除等の適用を受ける場合には確定申告
   必要がありますのでご注意ください。
 
 
6.源泉徴収
 
 (1)公的年金等の場合
 
   ①「公的年金等受給者の扶養親族等申告書」を
    提出しているとき
    (年金-(基礎的控除額(注1)+人的控除額(注2)))
     ×5%
 
   (注1)基礎的控除額
      イ.65歳以上
              公的年金等×25%+6万5千円の月割額
             (最低13万5千円)
      ロ.65歳未満
        公的年金等×25%+6万5千円の月割額
             (最低9万円)
 
   (注2)人的控除額(該当者一人につき次の金額)
      イ.控除対象配偶者・・・32,500円
       (老人控除対象配偶者は40,000円)
      ロ.控除対象扶養親族・・・32,500円
       (特定扶養親族は52,500円、
        老人扶養親族は40,000円)
      ハ.障害者・・・22,500円
       (特別障害者は35,000円、
        同居特別障害者は62,500円)
      ※  平成25年以降は、特別の寡婦が30,000円
        一般の寡婦及び寡夫は22,500円が人的控除に
        追加されます。
 
   (注3)公的年金等から控除される社会保険料がある
      場合には社会保険料控除後の金額に基づき
      源泉徴収の計算をします。
 
 
  ②上記申告書を提出していないとき
   (年金の額-年金の額×25%)×10%
 
   ※  年金の額が次の金額未満の場合は源泉徴収されません。
       年齢65歳以上・・・158万円未満
       年齢65歳未満・・・108万円未満
 
 (2)生命保険契約・損害保険契約の年金の場合
   (年金受給額-必要経費)×10%
 
   (注1)源泉徴収は「年金受給額-必要経費」が25万円
       以上の場合に限ります。
   (注2)剰余金については源泉徴収の対象になりません。
 
 (3)原稿料、報酬、特許権使用料等の場合
    支払金額×10%
 
   ※  1回の支払金額が100万円を超える場合には
     100万円までは10%、100万円を超える部分は
     20%になります。
 
 (4)定期積金の給付補てん金
    給付補てん金×20%(所得税15%、住民税5%)
 
 (5)金貯蓄口座の利益
    金貯蓄口座の利益×20%(所得税15%、住民税5%)
 
 (6)抵当証券の利子
    利子×20%(所得税15%、住民税5%)
 
 (7)外貨預金の為替差益(為替予約を付している場合)
    為替差益×20%(所得税15%、住民税5%)
 
 (8)割引債の償還差益(割引債発行時に源泉徴収されます)
    (償還金額-発行価額)×18%
 
  (注)上記(4)~(8)は源泉徴収だけで課税が完結する
    源泉分離課税のため確定申告する必要がありません。
 
 
7.家内労働者等の特例
 
  家内労働者、外交員、集金人、電力の検針人など特定
  の者に継続的に人的役務の提供を行う個人の事業所得
  又は雑所得の必要経費は次のように計算します。
  (1)65万円(給与所得控除部分の金額を除く)
  (2)実額経費の額
  (3)(1)と(2)のいずれか多い方が必要経費
     になります。
 
 
8.生命保険契約・損害保険契約に基づく年金の計算
 
  (1)総収入金額
    年金受給額+年金とともに受ける剰余金等
 
  (2)必要経費
    年金受給額×次の割合※
   ※(保険料総額-年金開始前の剰余金等)
     ÷年金の支給総額= (2位未満切上)
 
    (注)一時金と年金が支払われる場合は、次の算式で
       計算した額を雑所得の必要経費とします。
      ・保険料総額×年金総額/年金総額+一時金
       (2位未満切上)=A
      ・年金×A/年金総額(2位未満切上)=雑所得の
       必要経費
      さらに「保険料総額-A」が一時所得の必要経費
      となります。
 
 
9.確定給付企業年金法に基づく年金
 
  確定給付企業年金は公的年金等の雑所得になりますが、
  自己負担の保険料があるときの収入金額は次のように
  計算されます。
  確定給付企業年金(A)-(A)×自己負担の保険料/
  確定給付年金総額(2位未満切上)
 
 
10.FX(外国為替証拠金)取引
 
 (1)店頭取引の場合
    雑所得として他の所得と合わせて総合課税され、
    超過累進税率により課税されます。
    なお、損失が出た場合には雑所得の範囲内で
    損益通算されますが、(2)取引所取引の方と
    の損益通算は認められません。
 
 (2)取引所取引の場合
   「先物取引に係る雑所得等」として他の所得と区別され
    所得税15%、住民税5%の税率で課税されます。
   (申告分離課税)
    なお、損失が出た場合には「先物取引に係る雑所得等」
    の範囲内でのみ損益通算が認められ、それでも残る損失
    については一定の要件のもと3年間の繰越控除が認めら
    れます。
 
 (3)平成24年以降の取扱い
   平成24年以降は(1)店頭取引の場合でも(2)取引所
   取引と同様に「申告分離課税」「損失を3年間繰越可」と
   いう取扱いがされることになります。
 
 
11.留意事項
 (1)過去に訴求して公的年金等の支払い請求をした場合
   例えば年金の裁定請求を忘れていたため、過去の何年か
   分の年金をまとめて請求したような場合には、一括支給
   された年金は全額その入金した年に認識するのではなく、
   過去のそれぞれの年の収入金額とする必要があります。
 
 (2)年金法の改正等に伴う改訂差額を収入した場合
    公的年金等の基礎となる法令等が改正されたために
    受ける新旧の改訂差額は、全額入金があった年の
    収入金額にします。
 
 (3)前払い旅行クーポンによる利益
   例えば、毎月一定額ずつ旅行会社に積み立てを行い、
   数年後の満期を迎えたところで積立額を上回る旅行
   クーポンがもらえるという場合の、積立額と旅行
   クーポンの差額分は雑所得として課税されます。
 
 
税理士 名古屋/名古屋の税理士法人スプラウト

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