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年末調整

1.年末調整とは?
   会社は従業員に給料や賞与を支払う際に所得税を源泉徴収していますが、この源泉
  徴収された所得税はその人が1年間に納めるべき正しい所得税の額と必ずしも一致して
  いません。
   したがって1年間に納めるべき正しい所得税額を計算し、毎月源泉徴収した所得税額
  との差額が出たら、その差額を従業員から徴収したり還付したりすることで、正しい所得
  税額と源泉徴収した所得税額を一致させる作業が年末調整です。

2.年末調整の計算の流れ
 (1)1年間に支払われた給与の総額-給与所得控除額(注)=給与所得の金額

   (注)給与所得控除額の計算は次のとおりです。
            給与収入              給与所得控除額
              ~180万円以下     給与収入×40%(最低65万円)
      180万円超  360万円以下     72万円+(給与収入-180万円)×30%
      360万円超  660万円以下    126万円+(給与収入-360万円)×20%
      660万円超 1,000万円以下    186万円+(給与収入-660万円)×10%
     1,000万円超               220万円+(給与収入-1,000万円)×5%

 (2)給与所得の金額-生命保険料控除等の所得控除額(注)=課税標準(千円未満切捨)

   (注)所得控除のうち、雑損控除医療費控除寄附金控除は年末調整では控除でき
     ないため、確定申告する必要があります。

  (3)課税標準(千円未満切捨)×所得税の税率(注)=算出税額

   (注)所得税の税率は次のとおりです。
           課税標準             算出税額
           ~195万円以下     課税標準×5%
     195万円超 330万円以下        課税標準×10%-97,500円
            330万円超 695万円以下       課税標準×20%-427,500円
            695万円超 900万円以下       課税標準×23%-636,000円
            900万円超1,800万円以下      課税標準×33%-1,536,000円
         1,800万円超                    課税標準×40%-2,796,000円

 (4)算出税額-住宅ローン控除(注)=1年間の正しい所得税額(百円未満切捨)

   (注)1年目の住宅ローン控除は、年末調整ではできませんので確定申告をする必
      要があります。

 (5)1年間の正しい所得税額<源泉徴収した所得税額 → 差額を還付
    1年間の正しい所得税額>源泉徴収した所得税額 → 差額を徴収

3.年末調整の対象者
 (1)年末時点で在職中の人
   「給与所得者の扶養控除等申告書」を会社に提出している人は12月に年末調整を
   行います。年の中途で転職してきて、年末時点で在職している人は前職の源泉徴収票
   を提出したうえで、現在の会社で年末調整を受けます。

 (2)中途退職者のうち、以下に該当する場合は年の途中で年末調整を行います。 
   ①1年以上海外に転勤する人
   ②死亡によって退職した人
   ③著しい心身の障害により退職した人(退職後再就職しない人に限ります)
   ④12月の給与支給後に退職した人
   ⑤パート等として働いていた退職者で年間給与が103万円以下の人(退職後再就
    職しない人に限ります)

4.年末調整できない人
 (1)給与収入が2,000万円超の人
 (2)年の中途で退職した人(上記3(2)に該当する人を除く)
 (3)災害減免法の規定により源泉所得税の徴収猶予又は還付を受けた人
 (4)税額表の乙欄が適用される人(給与所得者の扶養控除等申告書を提出していない人
   など)
 (5)日額表の丙欄が適用される人(日雇労働者)
 (6)非居住者(国内に住所を有しておらず、1年以上の居所も有しない人)

5.対象となる給与
   本年中に給与の支給日が到来したものに基づいて計算します。
  例えば12月中に支給日が到来したが資金繰りの都合等で支給が遅れて、翌年の1月
  に支給されたものは本年中の給与として考えます。
   支給日が決まっていない場合は、本年中に支給された給与で計算します。

6.添付書類
   年末調整に際しては、「給与所得者の保険料控除申告書」に以下の証明書類を添付す
  る必要があります。証明書類の添付がない場合には年末調整の対象とすることはできま
  せん。
 (1)生命保険料控除証明書(一般で9,000円以下のものは添付省略可)
 (2)地震保険料控除証明書
 (3)小規模企業共済の控除証明書
 (4)国民年金の控除証明書
 (5)国民年金基金の控除証明書

7.事務処理の流れ
 (1)年末調整の作業により、還付額又は不足額を計算し、各人に還付又は各人から徴収
   をします。

 (2)12月分(納期特例を受ける会社は7月~12月分)の給与に係る源泉徴収税額に年
   末調整による還付額又不足額を加味して、翌年1月10日(納期限の延長を受けている
   場合は1月20日)までに税額を納付します。年末調整による還付額が大きくて、納税
   額が出ない場合には、納税をする代わりに納付書を税務署に提出します。

 (3)翌年1月末日までに、下記の書類をそれぞれの役所に提出します。
   ①税務署に提出するもの
     イ.源泉徴収票
        以下に該当する人は源泉徴収票を提出する必要があります。
       ・法人の役員で年間給与が150万円を超える人
       ・弁護士、会計士、税理士等で年間給与が250万円を超える人
       ・使用人で年間給与が500万円を超える人
       ・中途退職をした役員で年間給与が50万円を超える人
       ・中途退職をした使用人で年間給与が250万円を超える人
       ・月額表・日額表の乙欄、丙欄が適用される人で年間給与が50万円を超える人

      ロ.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
         以下に該当する人は支払調書を提出する必要があります。
       ・外交員等・ホステス・社会保険診療報酬等は年間支払額が50万円を超える場合
       ・馬主が受ける賞金は1回の賞金が75万円を超える場合
       ・その他は年間支払額が5万円を超える場合

      ハ.不動産に関する支払調書
          以下に該当する人は支払調書を提出する必要があります。
       ・個人に対して年間15万円超不動産使用料を支払う場合
       ・同一人に対し100万円を超える不動産の購入等の対価を支払う場合
       ・同一人に対し15万円を超える不動産の仲介手数料を支払う場合

      ニ.法定調書合計表

  ②市町村に提出するもの
    ・給与支払報告書(全員分)
   (注)原則として翌年1月1日現在における各人の住所地の市区町村に提出します。

(4)給与を受けた人に対し、源泉徴収票を交付します。

名古屋の税理士/税理士法人スプラウト

 

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